私が鍼灸整骨院に初めて行ったのは、高校生の頃です。当時、甲子園出場を目指してがむしゃらに練習している中で、腰痛を悪化させたのがきっかけでした。最初に通院したところは電気治療だけでなかなか回復しなかったため、別のところに行ってみると…。なんと5回の通院で完治したのです。先生は柔道整復師の国家資格を持っており、処置の的確さと丁寧さで、こんなにも回復に差が出るのかと驚いたのを今でも覚えています。そのとき、「将来は柔道整復師になり、鍼灸整骨院を開院したい!」と思うようになりました。
以来、腰痛が再発することもなく、大学でも野球を続けていましたが行き詰まってしまい、自分の歩むべき道を考えて中退することを決意。アルバイトで学費を貯め、大阪の柔道整復師の専門学校に入学しました。卒業後はいくつかの鍼灸整骨院で修行を積み、柔道整復師の資格も取得。そして、2012年に向日市で『ゆびはり鍼灸整骨院』を開院しました。
開院する際につくった、自分の想いと『ゆびはり鍼灸整骨院』としてのあり方を込めた言葉があります。それが、「患者さまと二人三脚で健康な身体をとりもどす」です。私自身、修行していた当初は、自分の手だけで治したいという想いが強かったのですが、それだけでは限界があることも知りました。どうすべきかと悩んだ末におこなったのが、患者さまと日々の生活の過ごし方を一緒に考え、回復までのプロセスに潜むさまざまな改善を導くこと。すると、回復する人がとても増えたのです。自分の手だけではなく、患者さまと二人三脚で歩む方が遥かにいい。そんな実体験から生まれた言葉を胸に、患者さまと向き合い続けています。
この仕事のやりがいについてよく聞かれることがありますが、答えは変わることなく、やっぱり患者さまの喜ぶ顔です。回復されたときの表情は本当に違いますし、気持ちや行動も変わってきます。野球やサッカー、バスケなど、スポーツをしている子どもたちは、ケガの再発を気にせずのびのびとプレイしています。これまで培ってきた技術と経験に基づく処置が、日々の生活、やりたいことやできることを大きく左右するからこそ、私たちはいつだって全力です。「とりあえず『ゆびはり』に行けば大丈夫!」、そう言っていただけるのが一番ですし、そんな存在を目指し続けたいと思っています。
私たち『ゆびはり鍼灸整骨院』は、2012年の開院から10年目の節目となる2022年に、ここ大野原に移って新たなスタートをきりました。さらに広くて快適になった空間では、子どもたちの体操倶楽部や歩行訓練に特化したデイサービスも始めています。「患者さまと二人三脚で健康な身体をとりもどす」という想いはもちろん、この街に暮らす皆さまの健康な身体づくりをずっと支えていきたい。「ここの地域の人はみんな健康だね」、そう言われるような未来への力になりたい。私たち『ゆびはり鍼灸整骨院』はこれからも、患者さまやこの街の皆さまと一歩ずつ、一歩ずつ、ともに歩んでいきます。
ゆびはり鍼灸整骨院
院長 河島 友之